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歯周病の進行度を検査する項目のひとつに動揺度の検査があります。
歯がどのくらいぐらついているか、一本一本ピンセット等で揺らしてみて確認する検査です。

歯周病は歯を支えている周りの骨がだんだん溶けてくる病気ですので、周りの骨が溶ければ溶けるほど歯のぐらつきが大きくなってきます。

ぐらつきの段階によって0度、1度、2度、3度というふうに4段階に分けられます。

■0度・・・ぐらつき無し(正確にいうと生理的な動揺の範囲内)
■1度・・・前後にぐらつく
■2度・・・前後・左右にぐらつく
■3度・・・前後・左右・上下にぐらつく

ただこの検査、ご自分で指とかで力を入れてやると歯周組織を傷めてしまう可能性があるし、ぐらつきの判断基準もよくわからないと思いますので、必ず専門医にやってもらうようにしてください。

歯周病菌は常に活発に活動しているわけではありません。
歯周病菌には活発に活動し始めるタイミングがあります。

それは、ストレス、疲労、カゼなどの病気、二日酔い、など体の免疫力(抵抗力)が弱まっている時に待ってましたとばかりに増殖し、活発に活動し始めます。

歯周病の急性発作といって、歯周病によって歯肉が腫れたり、痛くなったり、頬が腫れたりするという症状は、上に挙げたようなストレスや疲労等の体の変化があるときに起こりやすいといえます。


日本人の成人の約80%は歯周病にかかっています。

低年齢層では、
5~14歳で、40%
15~24歳で、60%
が歯周病にかかっていて、そのほとんどが歯肉炎です。

さらに、そのうちの0.1~1.5%の中学生や高校生はすでに歯周炎に進行しています
これを若年性歯周炎といいます。

生まれつき細菌に対する抵抗力が弱いという遺伝的要因が強く影響しています。
特に、歯周病を起こす特定の細菌が出す毒素(ロイコトキシン)により、白血球の働きが弱くなるため起こるともいわれています。

主に10代で発症し、成人前に歯周炎で何本かの永久歯を失う可能性が高くなります。

普通の歯周疾患はゆっくり進行しますが、若年性歯周炎では急速に歯周組織が破壊されます。

成人性の歯周炎と比較して見た目のプラークコントロールは良好で歯石も付いていないのに、歯を支える骨が破壊され、歯がぐらぐらしたり歯ぐきがはれてきたりします。

若年性歯周炎にかかる可能性は低いのですが、一度かかると治りにくく、進行のスピードが非常に速いため、20代で入れ歯にしなければならなくなることもあります。

奥歯のなかで、大臼歯には根が二本とか三本あります。
これは骨に接する面積を広く取り、骨に強固に植わって、噛む力に耐えるためです。

しかし、この構造が逆に歯周病の進行に関して問題となるときがあります。
大臼歯の場合、歯周病で骨が溶け、歯根の長さの1/3以上進行すると、歯根と歯根の別れる場所(根分岐部)まで骨が溶けた状態になります。これを根分岐部病変といいます。

根分岐部には歯ブラシによるプラークコントロールがむずかしいのに加え、治療用の器具も入りにくいため、歯周病が根分岐部まで進行してしまうと治療がなかなかむずかしくなってきます。

根分岐部病変が進行してしまった場合、昔は抜歯になるケースも多かったのですが、最近は治療法も確立され、歯を抜かないで残すこともできるようになってきました。

治療法としては、
外科手術
分岐部を境に歯根を分割する(同時に清掃性も良くする)
状態の悪い歯根だけを抜く
などがあります。

歯周病の検査にはいろいろあります。
代表的なものは、

歯垢・歯石の付いている場所・量の検査
・歯みがき指導や器械的な歯石除去の時の参考にします。

歯周ポケットの深さ
・検査用の細い器具(ポケットプローブ)をポケット内に挿入して行う検査で、歯周病の進行の度合いがわかります。
・このポケットプローブの出し入れによって出血しないかどうかも調べます。

レントゲン写真
・歯周病は支えている骨が溶けてくる病気ですので、レントゲン写真によって骨がどのくらい残っているかがわかります。

その他、歯型をとって歯並びや咬み合わせの状態を調べることもあります。


前回、歯周ポケットが4?以上になると歯周病になってきていると説明しました。
歯周ポケットが深くなることは、歯周病が進行していることを意味します。

歯周ポケットの中には歯垢、歯石等があり、どちらも細菌の集まりです。
しかも歯周ポケットの中は温度、湿度、栄養などの面で最近にとって非常に住みやすい環境です。

細菌が出す毒素によってますます歯周ポケット内は破壊され、ポケットはますます深くなっていきます。つまり際限のない悪循環に陥ります。これが歯周病の非常に怖いところです。

細菌はバイオフィルムといって細菌がお互いに協力して外部からの攻撃や薬の効果が及ばないようにしていることもわかっていますから、本当に手強い相手であることがおわかりになると思います。

この歯周病と戦うにはやはり歯医者さんに定期的に来院してバイオフィルムを壊してもらいながら、歯の清掃をやっていくようにするのが効果的です。


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